宗谷岬四日目
朝6時

三日目を過ぎると自然とこのぐらいの時間に目が覚めるようになる。
北大のサイクリング部が動き出したと同時に自分も動き出す。
まずは朝食。
最近ハマったのはお湯を注ぐだけで飲めるセブンイレブンの豚汁。
生姜が効いていて暖まる他に旨い。
値段は100円
テントを片付けて出発する。
夜のうちに5cmほど雪が積もり除雪車が至るところで稼働していた。
北大のみなさんと別れてトナカイ牧場を目指した。
トナカイを見るのは初めてで、鹿とはどこら辺が違うのか気になる。
車は全く来ない道をひたすら進む。

そこそこ斜度のある坂道だったが歌いながら難なくクリア。
下りは雪にハンドルを取られないように力を入れてくだる。
麓にトナカイ牧場の看板を発見。
そこまで距離はなかったな(4km半分5%坂)
時刻は8時30分
駐車場には車が一台も停まっていなかった。

何時から開くのかは見ていなかった。
大体9時ぐらいには開きそうだし待ってみるか。
自転車を止めて、ドアの前まで行く。
あっ…………

私は忘れていた。
今日は12月30日世間では冬季休暇やらなんやら
年末である
年末を家で過ごさず仕事をするなんてブラックな行為こんな田舎にあるわけがない。
セコマだって時間短縮で開いているんだ。
やらかしてしまった。
無駄にこいでしまった。
この先は30km遠回り………
もう悲しい。
泣くと涙が氷り目が空かなくなるから泣かないよ。
ここにずっと居たってドアが開くことがないと知ったからには前に進むしかない。
道路に出ると除雪しているおじさん達がニヤニヤしながら「また来いよ」と声をかけてくれた。
すこし。ほんの少し。
救われた気がした。
(ニヤニヤしないで)
さて30km無駄に遠回りしたが目的地は変わらない。
何としても稚内に入らなければならないのだ。
頑張るぞい。
うねうねと曲がった道を進む。
すると核処理場という看板が見えてきた。

あっ!これテレビで見たことある奴やん!
知ってる場所だとテンション上がる。
ここは原発から出る核廃棄物を地中深くに封印する施設。
たしか青森県の六ヶ所村にもあるだかないだか。
まだ建設中だが今の日本には必要な施設だ。
核燃料とは諸刃の剣だな
久しぶりに真面目な話で頭を回して疲れた。
猿払に繋がる道と反対の道を進み町にでる。

セコマ休憩

麻婆丼を吸収してまた走り出す。

しばらく走ると真っ直ぐ伸びた道を発見。
ジェットコースターの道を思い出す。
激写したあと昨日別れたチャリダーと合流。
その後は特に何もなく。
なにもなかったが、
向かい風が特にひどく前に進まない。

こいでる最中は酷い顔をしていただろうな。

そんな中をトレインを組んで無事稚内に到着。

(稚内に入ったと同時にタイヤの空気が抜けてスローパンクをしたのは内緒。)

稚内駅に行くと旭川のヒッチハイカーとその人を運んだハイエースのおじさんがいて、再び合流。
テントを張るため防波堤ドームに向かう。
既にライダーが沢山居て、不思議な光景だった。

基本的に皆さんテントを張っているが、中には寝袋オンリーの人が居て世界が広いことを知る。
今までの疲れを洗い流そうと近いうちに潰れてしまうという港の湯に行き

疲労とバイバイ。

2-3時間ぐらいだらだらして就寝。

この時は沢山の方とお話ができて勉強になったし、何より楽しかった!
ありがとうございました!