朝5時半
自然に目が覚め起きる。
周りのみなさんはまだ眠っているが、お先に失礼しようと思う。
「皆さんありがとうございましたー(小声)」
6時にライハを出発。

昨日と違い、霧がすごい。とりあえず朝飯を食べるために、羅臼のセコマにはいる。
(店員さんがかわいかった←どうでもいい)
コスパ最強パスタも飽きてきたので、久しぶりに 500円弁当を選び野菜ジュースを買う。

すると無料で味噌汁が付いてきた。
今までセコマには何度もお世話になったが、味噌汁がついて来るのは初めてだ。
「ありがたい!」
味噌汁で体を温めて先を目指す。
まずは開陽台だ。
ここから大体60kmちょっとかな
道はウトロ側と違い、高低差がしっかりとある。さらに霧で視界が悪い。
ひたすら こいでいると、
「ドドドドドドドドドドドドッ」
「あ!ライハで一緒になったハーレーのお兄さん!」
ヤエーをヤエーで返す。
一瞬で抜き去られる。
「今日は苫小牧まで行かなきゃならん」っていってたなあ……
長距離脱北か……
自転車じゃ考えられない距離である。
バイクは速い。
乗っている皆さんを見ていると、気持ち良さそうにヤエーしてくれる。
何より1日に走れる距離が大きい為、人との出会いも大きい。
聞いた話だと自転車ほどではないが、ある程度小回りが効き、沢山の地域に行けると言う。
斜里で出会った女性ライダーは、函館から斜里まで1日で来たらしい。
本当に半端ないって!
でも、雨の日は地獄のように寒いらしいけどね。
やはり1日に沢山の距離を稼げるのは、羨ましく思う。
自転車では観光抜きで1日中走るとしても、よくて200km前後だろう。(↑自分は150kmが限界)
バイクなら、観光しながらでも200kmは余裕だと思う。
北海道一周も大体1週間あれば回れるのではないか?
全く文明と言うのは凄いな……
しかし、お爺ちゃんライダー達は
「若くて体力ある内は、自転車で旅するのがいい!」
というのだ。
「老ければ体力が無くなり、自転車で旅をするのは困難。それに比べて、体力が無くても寒さを我慢できれば、バイクで旅はできる!若い内は全身を使って今しかできない旅をするのが一番良い!」
と言うことらしい。
全くその通りかもな……
因みにこのライダーじいちゃんは自転車で日本一周を2回達成する超人だった。
時刻は10時
標津に入る。
開陽台に向かうためには、標津手前のY字交差点を→に曲がらなければいけなかったらしい……
うわっ……
五キロ戻るのかよ……
久しぶりのセブンイレブンで補給をしてから五キロ戻る。

戻ってからの道は、ただひたすら真っ直ぐに伸びた道。
両サイドは畑で、木々は無く、丘が広がった状態だった。
ここで私は「丘」というものが嫌いになった。

アップダウンはそこまで激しいものではないのだが、坂の数が多すぎる。
微妙な上がり坂の先には、また微妙な下り坂。
「スピードが出ねぇ!!」
風向きによっては、防風林が仕事をしてないため。
「す、スピードが出ねぇ!!!」
周りの景色も変わらない。
うーん……
開陽台手前まではこんな感じで、だらだら進み唯一元気付けてくれたのは、ヤエーしてくれるライダーさんでした。
ライダーさんに救われてばっかだな笑笑
開陽台の青看板が見えると、待ち構えていたのは激坂。
斜里の「天に上る道」と同じぐらいの斜度。
ここまで来ると、ほぼヤケクソ。
頂上では観光客の皆様が、真っ直ぐ伸びる道を激写していました。

ようやく上りきり、開陽台駐車場の「P」が見えて右折すると。
「!???」
「坂」というより「すべり台」。
斜度が半端ない。
自転車ですべり台は上がれないだろ……助走つけて足で駆け上がらないと……
しかも、100m近い坂よ……
この旅最大の坂である。
笑いが溢れる。涙も溢れる。
だって、荷物あるせいでペダルを踏んでも前に進まないんだもん!
今まではまだ進むから良かったが、これは鬼。ラスボス。
歩いて攻略
後ろからは、ものすごいエンジン音をしたバイクや車が先を越していく。
ようやく登りきると、「おかわり」がある。
これは下った勢いで距離を稼いで楽に登れた。

駐車場に着くとライダーさん達が拍手してくれた。
達成感すげえわ……
かなり努力して登った開陽台からみる景色は、それなりの成果を見せてくれた。

「大地が湾曲して見える」と聞いていた通り
軽くではあるが湾曲してみえる。
良いものを見たな……
一時間ほど休憩する。
今日の目的を達成して元気も出たので、標津のキャンプ場を目指すか!
先程の自分を苦しめた激坂を下り、駐車場を出て、中標津に抜ける。
すると、左に空港が現れる。

ああ……帰りてえな……
道北制覇したし、そこそこ区切りが良いと思ったのだろう。
飛行機に乗れば丘珠空港まで一飛びだし……
本当に帰りたくなる。
鞭を打ちまくって耐える。
時刻は14時
まだお昼ご飯を食べてないため、お腹が減る。
ちょうどいい場所にラーメン屋がある。店長さんがフレンドリーな方で旅の話をした。
味噌ラーメン

店長さん!100円引きありがとう!!
日が落ちるまでに標津のキャンプ場に戻りたいので、休憩無しでがんばる。
この辺の道は平坦で良かった。走りやすい。
二時間ぐらいで到着。
休日だからか人がすごい。
特に子供達が多い。
釣り竿を持って走っていたり、自転車に乗っていたり。
とにかく楽しそうだった。
楽しい事するなら負けないぜ!
なんて、密かに闘争心を燃やしてテントを設営。


近くにある「標津の湯」で疲れを取って、

本日は終了!!
夜は雨がぱらつき、寒かったぜ。