「北海道に住みながら、札幌しか知らないのはもったいない！！」
そう思い始めてから2年後の夏がやって来た。
出発の前日に
「明日は朝五時に家を出る！」と家族に報告
荷造りは
出発の三日前から行っていたが、前日になって
輪行バッグはどこいった！？ レインコートはどこだ！？
食料はパスタだけでいいのか！？
これじゃ小学生の遠足と同じ……
「いつまでたっても成長しないなあ」と思いながら準備
更にバタバタして、寝たのは24時
それからも明日が楽しみすぎて寝れない。
完全に寝たのは夜中の26時ぐらいだった。
4日の朝
起きると出発予定時刻の5時を越えた時計が目に飛び込む。
「あっ……やっちまったぜ」
急いで朝飯と防寒をして
家を出発したのは6時過ぎだった
まず最初の目的地札幌駅に行く
楽しみにしていた行事に遅刻するバカ野郎に誰もいない札幌駅で渇を入れる
「2018年8月4日！朝7時！北海道一周スタート！！」
一漕ぎ目と同時に頭の中には樋口了一さんの「1/6の夢旅人2002」が流れる
♪ﾄﾞﾝﾄﾞｺﾄﾞｺﾄﾞｺ♪♪ｼﾞｬｰﾝｼﾞｬｯｼﾞｬｶｼﾞｬｶｼﾞｬﾝｼﾞｬﾝ♪
大通公園↓すすきの↓豊平川を経由しながら
留萌を目指す。
途中、雨が降ってくるが
「こんなの気にしてられねえ！」
テンションを上げて雨を吹き飛ばす。
ギアを落として休んだりしながら進む。
すると、突然前方の路肩に一台の車が止まる。
中から知らないお爺ちゃんが出てきた。
爺「おい！！そこの兄ちゃん！！」(# ゜Д゜)
バカでかい声！
俺「！？（えっ！俺変なことしたかな？斜線寄りすぎたとか？殴られるかな？こわい。）」
ビクビクしながら自転車を路肩に止める。
すると
爺「今日はどこまで行くんだい？これ、やるから頑張れ！」
頭が追い付かない常態で、袋のなかを見ると
オロナミンC２つとクッキーが入っていた。
応援してくれてるんだ！！！
「今日は留萌までです！ありがとうございます！」
元気よく答えることができた。
話を聞くと、爺さんも昔日本一周をしていて応援したくなったらしい。
本当にありがたい！！！( ´∀｀)
俺もやりたいこと全て終わったら
この爺さんみたいに旅人や困っている人をサポートできるようになりたい！
そう思った。
感謝の握手を交わすと、爺さんはすぐに行ってしまった
貰ったクッキーを食べながら留萌を目指す！
途中に「道の駅つるぬま」が見えてくる
鶴沼につく頃には天気も晴れ気温が上がっていて暑かった
鶴沼を過ぎると滝川までずっと直線が続いた
周りの景色を見ながら走っていると
右を抜き去ったバイク集団がグッドポーズ！
「まさか…これが……噂の……」
それはチャリダーの心を勇気づける魔法のポーズ。
「ヤエー」だ！
圧倒的興奮
ケイデンスがあがる
そのお陰か、当初の予定通り12時に滝川に到着。
お腹が減ったのでお昼にする。
匂いに釣られて駅前通のパン屋さんでパンを食べる
昼食後
新十津川駅を見てから先へ進む。
午後になると気温が更に上がり暑い……
直線の道路と辺り一面の畑は遮蔽物がなく、日差しが直に刺さる
ι(´Д｀υ)ｱﾂｨｰ
うめき声をあげながら進む
すると、ひまわり畑の看板が見えてきた
せっかくなので見に行こう！
「わあぁぁぁぁ！！綺麗！！」
一面がヒマワリ
全てが黄色で綺麗だった。
売店にひまわりアイスなるものがあったが
冷凍ミカンの方に気がいく。
「カーンカーン！む・か・ん！」
のんびり休憩
「やべぇ……のんびりしすぎた……」
時刻は16時になろうとしている。
急いで留萌を目指す。
留萌には無料高速道路が通っているので、下道は車が少ない
怖い思いをしないで進めるから最高だ
しかし、怖さと別に坂が見えてくる
この時点で走行距離が120kmを越えており、初ロングで脚がおかしくなってきた
「うっ！……」
両ふくら脛が痙攣祭
激痛で立ちこける
原因は初めてのロングライド慣れないビンディングペダル休憩の少なさ
いろいろ考えられる
反省……反省……
それからは、ちょくちょく休みながら走った。
やっとの思いで留萌に到着
時刻は18時
夕日に間に合った！
黄金岬キャンプ場にテントを張り夕日の写真を撮っていると。
チャリダーが3組続いてやって来た
チャ1「隣良いですか」
はや「どうぞ！どうぞ！」
チャ2「今日はどちらから？」
はや「札幌発で北海道一周初日なんですよ！！」
チャ2「私も同じです！」
チャ3「私は福井県から～」
チャ1.2.はや「すげぇ……」
こんな感じで雑談タイム
同じ趣味を話し合いながらの晩飯は最高に旨かった！
「今日は人生で一番濃い１日になったなぁ」
そう思いながら
日記を書き
１日目終了！
※この内容は一周中に書いた日記より抜粋
転がる意志に苔生えぬ 